リセル新大阪のお知らせ・ブログ
就職先:製造業
職種:事務・オフィスサポート
年齢:26歳
就労移行支援の利用期間:6か月
今回ご紹介するのは、就労移行支援事業所「リセル新大阪」を利用し、製造業の事務・オフィスサポート職への就職が決まったI・Hさん(26歳)です。
前職を退職したあと、障害者雇用での就職を目指してリセル新大阪の利用を始めたI・Hさん。
最初から自信を持って就職活動ができたわけではありません。
「また働くこと」への不安や怖さを抱えながらも、PCスキルやビジネスマナーを身につけ、企業実習にも挑戦。少しずつ「自分にもできる」という感覚を積み重ね、就職につなげることができました。
「働きたいけれど、自信がない」
「自分に合う仕事が分からない」
「就労移行支援を利用して、本当に就職できるのだろうか」
そんな不安を感じている方に、ぜひ読んでいただきたい就職体験記です。

「理解のある職場で働きたい」――就労移行支援を利用するまで
I・Hさんは前職を退職後、精神障害者保健福祉手帳を取得しました。
それまでの仕事がなかなか長く続かなかった経験から、次に働くなら、自分の障害について理解のある環境で働きたいという思いがあったそうです。
一方で、手帳を取得することには複雑な気持ちもありました。
I・Hさん
「手帳を取得することで、『自分は障がい者なんだ』というショックを感じたこともありました。でも、今までの仕事が長く続かなかったので、理解のある職場で働きたいという思いが強かったです。」
I・Hさんは看護師免許を持ち、これまでは看護の仕事に携わっていました。
しかし、「看護師だけが人生ではない」と考え、これまでとは違う仕事にも目を向けるようになりました。
ハローワークで障害者雇用の求人を探し、特例子会社の採用面接にも挑戦しますが、結果は不採用。
そこで、「障害者雇用で働くために、まずは訓練をしてみては」とアドバイスを受け、いくつかの就労移行支援事業所を紹介されました。
その中から、リーフレットを見て「穏やかそうな雰囲気」と感じたリセル新大阪を見学。ご家族からの後押しもあり、利用を開始しました。
週4~5日の通所からスタート
I・Hさんは、週4~5日の通所からスタートしました。
リセル新大阪では、Excel・Word・タイピングなどのPC訓練をはじめ、軽作業や事務作業、ビジネスマナー、SST(ソーシャルスキルトレーニング)など、さまざまな訓練に取り組みました。
看護の世界で働いてきたI・Hさんにとって、一般企業で必要になるビジネスマナーを学ぶことは、新しい発見の連続だったといいます。
I・Hさん
「ビジネスマナーのプログラムで、ビジネス文書や社会人としてのマナーに触れて、新しい発見がたくさんありました。SSTでは、ほかの利用者さんとの関わりを考えながら司会をしたり、表情やジェスチャーも大切なんだと知ったりしました。」
PC講座は、進むにつれて難易度も上がっていきました。
それでも継続して取り組み、日本語ワープロ検定2級、文章入力スピード検定1級を取得。
訓練で身につけたPCスキルは、その後の企業実習でも役立つことになります。
「いつ質問したらいい?」仕事で感じる不安も一緒に考える
仕事をするうえで必要なのは、PCスキルや資格だけではありません。
I・Hさんには、「どのタイミングで質問すればいいのか」「いつ挨拶すればいいのか」といった不安もありました。
周囲にとっては些細なことに見えるかもしれません。しかし、こうした「どうすればいいのか分からない」が積み重なると、働くことへの大きな不安につながる場合があります。
リセルでは、その不安をそのままにせず、スタッフと一緒に対応方法を考えていきました。
I・Hさん
「質問するタイミングや挨拶のタイミングなど、自分が不安に思っていることを相談して、対応方法を一緒に考えてもらいました。それを実習で活かすことができました。」
そして実際の企業実習では、取り組んできたことを企業の方から評価してもらうことができました。
「できた」という経験だけでなく、自分の取り組みを誰かに認めてもらえたことが、さらに大きな自信につながりました。
怖かった企業実習。それでも「一歩踏み出さないと何も変わらない」
I・Hさんにとって、大きな転機の一つとなったのが企業実習です。
実習に行く前は、決して前向きな気持ちだけではなかったそうです。
過去の仕事での経験から、「働くこと」そのものに怖さを感じていました。
I・Hさん
「前職で仕事に対するイメージが悪くなっていて、いろいろな不安が押し寄せてきて、怖さやしんどさがありました。」
それでも、実習に参加しました。
そのときに背中を押したのが、「一歩踏み出さないと何も変わらない」という思いでした。
I・Hさん
「でも、一歩踏み出さないと何も変わらないと思って、実習に参加しました。」
実際に企業で働いてみると、それまで抱いていた「仕事」のイメージが少しずつ変わっていきました。
特に大きかったのが、困ったことを相談できる環境があることでした。
I・Hさん
「相談できる環境で過ごすことで、『相談してもいいんだ』という安心感がありました。」
最初は、人とのコミュニケーションにも不安がありました。
しかし、実習先の担当者から「説明が分かりやすい」など、さまざまな点を褒めてもらったことで、「自分は話してもいいんだ」と思えるようになったそうです。
訓練だけでは分からなかった自分の強みを、実際の職場で発見する。
企業実習には、そんな役割もあります。
6か月の訓練を経て、製造業の事務職へ
そして利用開始から6か月。
I・Hさんは、製造業の事務・オフィスサポート職への就職が決まりました。
仕事内容は、Excelを使った表計算や領収書の申請チェックなど。
リセルで取り組んできたPC訓練や事務作業の経験を活かせる仕事です。
看護の仕事しか知らなかったところから、「看護師だけが人生ではない」と別の可能性に目を向け、PCスキルやビジネスマナーを一から学ぶ。
不安を抱えながら企業実習に参加し、そこで自分のできることを知る。
そうした一つひとつの経験が、新しい仕事につながりました。
訓練だけではなく、人との関わりも大切な思い出に
リセルで印象に残っていることを聞くと、I・Hさんが挙げたのは、訓練や資格取得だけではありませんでした。
I・Hさん
「イベントのときにご飯を食べたり、ゲームをしたりしたことです。ほかの利用者さんとの関わりが楽しかったです。」
就労移行支援は、就職に必要なスキルだけを身につける場所ではありません。
人と話す、誰かと一緒に何かに取り組む、分からないことを相談してみる。
そうした経験を積み重ねながら、少しずつ「働く準備」をしていくこともできます。
「明るく元気に仕事をして、プライベートも楽しみたい」
いよいよ始まる新しい仕事。
これからの目標を聞くと、I・Hさんはこう答えてくれました。
I・Hさん
「明るく元気に仕事をして、プライベートも楽しんでいきたいです。なるべく肩の力を抜いて過ごそうと思います。」
「仕事を頑張る」だけではなく、プライベートも楽しむ。
そして、肩の力を抜きながら長く働いていく。
これまでの経験があるからこそ生まれた、新しい働き方への目標なのかもしれません。
就労移行支援の利用を迷っている方へ――「来たらなんとかなります」
最後に、これから就職を目指す方や、就労移行支援の利用を検討している方へのメッセージをお願いしました。
I・Hさんから返ってきたのは、とてもシンプルな言葉でした。
I・Hさん
「来たらなんとかなります。頑張って通所すれば、中身は後からついてくるので、とにかく来てほしいです。」
就労移行支援を利用する前から、「自分は就職できる」と自信を持っている必要はありません。
何の仕事が向いているのか分からない。
人とのコミュニケーションが不安。
仕事が長く続かなかった。
また働くことを考えると怖い。
パソコンや事務の経験に自信がない。
そんな状態から始めても、訓練や相談、企業実習などを通じて、一つずつ自分のできることを増やしていくことができます。
I・Hさんも、企業実習の前には「怖さやしんどさがあった」と話しています。
それでも一歩踏み出したことで、「相談してもいい」「自分にもできることがある」という経験につながり、6か月後、新しい仕事へのスタートラインに立つことができました。
就職する自信がついてから、就労移行支援に行くのではなく、就職するための自信を少しずつつけていく場所として、就労移行支援を利用する。
そんな選択肢もあります。
リセル新大阪では、一人ひとりの不安や得意・不得意を確認しながら、就職に向けた準備を一緒に進めています。
「自分の場合は、何から始めればいいんだろう?」
そう感じている方は、まずは見学や相談から、最初の一歩を始めてみませんか。
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